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薬剤師の求人


薬剤師の求人 

薬局(調剤薬局)、ドラッグストアにおいては常に薬剤師の求人募集しているところも多い。その原因の一つが近年における医薬分業の急速な普及による薬剤師不足があげられる。 求人の増加とは逆に、薬剤師の転職は慎重になっている傾向がある。

全国の薬剤師求人

調剤薬局、ドラッグストアの採用意欲は旺盛だ。都市部では充足している地域もあるが、全国的には不足していると言ってよいだろう。
特に今まで薬学部・薬科大学が少なかった地域では、薬剤師の求人を探すのに苦労しない。
全国で約12万人(2006年)の薬剤師が薬局で働いており、年間約5000人のペースで増加している。薬剤師のうち49.6%薬局で働いている計算となり、最大の受け入れ業種となっている。

主要都市の薬剤師求人

東京、大阪、名古屋をはじめ主要都市の薬剤師の求人は調剤薬局、ドラッグストアを中心に多い。ただ、交通の便がよいところ、待遇や社風がよいところの求人は少なくなってきている。

地方の薬剤師求人

薬学部、薬科大学のない都道府県においては、薬剤師がかなり不足している。特に東北地方に関しては最近まで私立大学が東北薬科大学しか存在しなかったことや、分業率も全国平均を上回っている県が多いなど、薬剤師不足が続いている。 薬局、ドラッグストアの求人も多いが、製薬企業、医薬品卸の管理薬剤師の求人も散見される。

病院の薬剤師求人

大型病院での薬剤師求人の多くは新卒である。薬学部から16%(2006年3月卒)が病院・診療所に就職している。中途での求人も散発してあるが、パートや契約社員での採用が増えている。病院・診療所に勤めている薬剤師は約4万8千人で、ここ数年大きな変動はない。

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製薬企業の薬剤師求人

一昔前は薬学部卒男性の就職といえば製薬企業のMRでしたが、現在は製薬・開発関連企業への就職は8.1%(2006年3月卒)にすぎない。これはMR認定試験が始まり薬剤師でなくてもある程度資質が担保できるようになったこと、営業職としては薬剤師より他の学部のほうがコミュニケーション能力が優れた人が多いこと、薬学生が薬剤師の資格を使う仕事(調剤薬局、病院)を望む傾向が強くなったこと、などが考えられる。薬剤師のうち医薬品関連企業の従事者の割合は18%(2006年)で、その割合は年々低下している。

その他の薬剤師求人

CROで薬剤師の需要が高まっている。ただ、MR経験や病院経験がある薬剤師が優遇されており、企業が望むスペックも高い。
特定検診・保健指導で薬剤師も食生活の改善指導、運動指導に加わることになり、今後の求人動向を見守りたい。

薬剤師不足の原因

さまざまな媒体で調剤薬局、ドラッグストアの薬剤師求人募集を見かける。薬局では1日処方せん40枚に1人の薬剤師を置かなければならず、ドラッグストアも一般販売業(いわゆる薬局)として許可されるには薬剤師が必要となる。近年の医薬分業率の上昇により、病院・クリニックの門前に調剤薬局が次々開局し、薬局数の増加に薬剤師の供給が追いつかなくなっている。

今後の薬剤師求人動向

今後数年間で薬剤師の求人動向は大きく変わる可能性がある。
登録販売者の制度の施行により、ドラッグストアの薬剤師が現在ほど必要でなくなることにより、薬剤師の需給が緩和される可能性がある。また薬学部の新設ラッシュにより薬剤師国家試験合格者も増えている。これらは薬剤師不足を緩和する効果はある。
ただ、薬学教育が4年から6年に延びたことにより卒業生が激減する空白の2年間(2010年、2011年)がある。この間は、大学院生、留年生、国試不合格者しか供給されないことになる。医薬分業の進展がどうなるかにもよるが、空白の2年間では薬剤師の争奪戦が展開される可能性もある。

薬剤師の業種別構成割合(2006年)

薬局  49.6%
病院・診療所  19.4%
医薬品関連企業  18.0%
大学  3.5%
保健・衛生 2.4%
その他  7.2%